心と家庭のコンサルティング
カウンセラー 本橋良太です
憎しみとは、【自分を守る】【直面している現実問題を拒否】である
自分を守るための側面は、前向きな要素があります。
たとえば、誰かにいわれのない責任を追及され、著しく精神にダメージを受けたときなどです。
自分に責任がない状況で批判されることをただそのまま受けいれて生きれば、健全な生活をおくることができません。
そのような状況で実際に問題の解決が進まなければ、相手を一時的に憎しむことで距離をとり、自分の肉体・精神の保護を優先させるのは人間の本能といえます。
(怒り・憎しみ・恨みという感情は一時的であれば、肉体の痛みと同様、体・精神を守るために不可欠な要素といえるのです。)
しかし、自分をとりまく現実を逃避するために、その相手にたいして憎しみをもっている人はネガティブな感情を解放しないかぎり、一生禍々しい感情を背負ったまま生きることになります。
当然ですが幸福の道にはなりません。
人生のなかに、妄想の世界で生きている部分が混在しているからです。
真実を見ないために、意識・無意識に存在している憎しみの感情を解消できない人は、悪い予感にたいしては「起きないであろう」と判断し、良いことの予感には「起きるだろう」という判断を安易にしてしまいがちです。
また、直面している「自分で果たすしかない」という人生の課題にたいして、現実的な取り組み(思考・行動・結果・改善を繰り返すサイクル)を根本から拒否したいがため、憎しみをもっているのです。
もちろん、すべての現実を無視しているのではなく(そのような人も存在していますが)憎しみをもっている部分に「立ち向かわざるを得ない」事実を隠しているということです。
しかし、本来であれば確実に解決を促さなければならない問題にたいして、盲目に生きていれば心理的な負担はどんどん増えていき、最後は逃げ切れない最悪の状況まで追いこまれて責任をとることになります。
そのため憎しみをもつことで、「自分はどんな心理を得ているのか?」という客観的な自己の分析が必要といえます。
また、現実に無関心になるために憎しみの感情を解放できない人は、その相手がどんなに不幸になっても過酷な人生に陥った事実を知ったとしても、決して満足も許すこともありません。
たとえ亡くなったとしても憎しみをもったまま、あるいは対象を変えてネガティブな気持ちを保持するのです。
人生の課題を根本から見つめ、努力が必要とする長い道のりに挑むよりも、単に対象を憎んでいる人生のほうが楽だからです。
不幸の既得権益を手放せない
人は幸せになりたいと誰もが口にします。
しかし、「本当の本当に幸せになりたいのか?」と深くカウンセリングをしていると、実はそうではないという話がたくさんあります。
簡単にいえば人を憎しむ人生は本人から見ても、他人から見ても不幸なことなので即刻やめたほうが良いはずなのですが、頭では理解できても表面の感情がうまくいきません。
つまり、本当の意味では「幸せになりたくない心理」を抱えている人がいるということ。不幸で生きている『得』を捨てられないからなのです。
不幸はとても便利です。
不幸を理由にすれば前向きな行動・与える・施しをする権利と義務を拒否することができます。「貧乏だから」「病気だから」「〇〇されたから」と自分を納得させれば前向きな努力を放棄できます。
たとえば何かにつけて「貧乏だから」と答える人がいます。
貧乏が嫌であれば仕事を変える、副業をする、貯金をする、開業をする、などとできることはたくさんあります。現在はネットで物を簡単に売れるので、安いものを購入し利益が2割くらいであれば売れることができ、そこそこお金は貯められます。
しかし不幸を手放せない人は、行動することはありません。
このような人は、状況を改善する努力は決して受け入れず(宝くじにあたるような改善は希望するが)受け身の状態を崩さないまま『不幸の既得権益』を手放しません。幸せになってしまうことで自分にやってくる義務を恐れているからです。
現実を直視しないために憎しみをもつ人も同じで、憎しみを捨てられないのではなく「捨てたくない」のです。
しかし、心の奥にはりついているネガティブ感情を解放させなければ幸せな人生はどんどん遠ざかっていき、いずれはタイムオーバーになってしまいます。
自分が見たくはない現実を見ようとする勇気が必要なのはいうまでもありません。
どうすれば憎しみを捨てられるのか?
酷いことをしてきた人にただ憎しみをもっている人も、憎しみの感情を利用して本当の問題を拒否する人も、見つめなくてはならない、やらなくてはならないことは『目の前にある現実を自分自身で動かす』です。
そして妄想で生きるよりも、現実を1ミリでも動かしたほうが100万倍楽しいと知ることです。
もちろん厳しい問題や難題にぶつかることもあるでしょう。
しかし、乗りこえなくてはならない壁が高ければ高いほど到達したときの喜びは、当然、大きくなります。
人は、現実のなかでしか幸せを体感することはできないのです。
幸せか? 不幸せか? は現象そのものではなく、ひとつの出来事にたいして幸せを感じる能力がすべてです。
その「感じる」とは現実の世界が人にもたらす影響力であり、変化がなければそれまでと同じような状況を人に影響させるだけです。
つまり、現実を自分で動かさなければ不幸は一向に変わらないということ。
そして、ただそれだけでは終わらなく、不幸は大切な人にも伝染していきます。
まず、「自身の憎しみが直面している現実を隠すための心理になっていないのか?」をチェックすること。
もし、本当は隠し続けたかった心理に気づき、そのときから心のわだかまりが解れていくような感じがあれば、憎しみは少しずつ消えていくでしょう。
重要な点は、無意識の心理に気づいた人は自然と回復のプロセスの流れに乗ることが出来るということです。
憎しみの気持ちが解放されるなかで「今」に存在している人生の義務・現実の問題に気づくようになると、次第に幸せな将来のために「今」から始められる権利に気づくようになります。
それは自分の人生に背を向ける憎しみという深刻な感情が、今まで隠した人の権利だったのです。
一歩前に進めば一つ憎しみは消えていきます。
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