部屋の状態(整理整頓の程度)と心の状態は密接に関係しています。
一つだけ除外するケースは、個人の性格により多少は片づけが不得意であったり、得意であったりする場合があるということです。
問題は「心の状態が部屋に反映されている」という状況。
人は自分の潜在的な価値とマッチした物を、どうしても手放せないという習性をもっているのです。また、自分と同じ価値の程度と感じる場所を、居心地の良い環境と判断します。
精神的な未熟な親に育てられたがゆえ、過度な劣等感をもってしまった子どもは存在そのものの価値を低く意識しているので、自ら悪辣な環境に身をおくという習慣をやめられないのです。
現在ゴミ屋敷などの社会問題も、実は劣等感や自己評価の低さが問題の背景として存在しています。
あきらかに、不要なゴミでも捨てられないという心理は、そのゴミと自分の存在が共鳴しているから。
あきらかに、不衛生で汚れている部屋でも気にしないという心理は、その汚部屋と自分の価値が整合しているから。
なぜなら、「自分の価値は、そのゴミと判断されているものと同じである」と潜在意識(無意識)で思っているからです。
そのため、『ゴミを捨てる=自分を捨てる』
信じられないかもしれませんが、ゴミと自分の価値がマッチしてしまい、そのゴミが捨てられない、捨てられるわけがないという心理になるのです。
親が一度は綺麗にしてあげたとしても、自己評価の低さを潜在意識にかかえている子どもは、「整理整頓された部屋は居心地が悪い」と感じ、すぐに元の不衛生な状態にしてしまいます。
しかし、現在の親は自己反省どころか、「片付けられない子どもが悪い」と責めてしまい、さらに深刻な劣等感をあたえてしまっているケースが、多々あります。
なぜ、子どもは「不要なゴミと同じ価値」と潜在意識に抱える結果になったのでしょうか?
それは、親・育てた人・周りの大人が意識・無意識のなかで、子どもの自己評価を奪い続けたのが原因です。
その上、劣等感をあたえ続けていた可能性がある過去にたいして、無関心・反省なし・改善のプロセスも実践しない状態で、子どもの片付けられない癖を責める家庭は、さらに深刻な親子問題が近い将来、訪れるでしょう。もちろん、家庭崩壊という意味です。
部屋が片付けられない問題は、「だらしがない」と判断するまえに、「部屋が片付けられない原因は、親である自分の中にも必ず存在している」という自己の内面を探求し、子ども自身の性格を考慮したうえで、子どもにたいしての無関心さを真摯に省みることが解決の第一歩になります。
★嫁の感想
私自信も、小学4・5年生ごろから30歳ぐらいまで、片づけるのが本当に不得意でした。(結婚する前は本当に汚部屋で、今考えると夫はよく一緒になってくれたなと思います。)
最終的には、夫が片づけられない私を受け入れてくれ、そして代わりに断捨離してくれたお陰で、35歳くらいからだんだんと片づけることが出来るようになりました。
「不要なものと価値が一緒」と思うほどまで放置してしまうと、「生きている価値もないのかも?」とすら思えてきてしまいます(私がそうでした)。
ぜひ、家庭崩壊してしまう前に、子どもの自己評価を下げていないかを見直して頂きたいと思います。
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