【No60 毒親から逃げられないとき、どうするのか?】
2020年5月24日
解決策:解放される希望を捨てずに日々、準備をすること。
毒親と暮らしたり交際をしたりする日常を続ける限り、子どもは絶対に幸せになることはありません。なぜなら毒親は子どものエネルギーを奪って、心を安定させる存在だからです。
毒親にとって心の安定が崩れてしまう状況は、劣等感と直面してしまう現実にさらされる危険があり、なんとか回避したいのです。
たとえば子どもに「どうしようもない」「ダメな子」といっていれば、毒親自身の「どうしもない部分」「ダメな部分」を意識しなくても済むということです。
子どもを支配的(直接・間接)に抑圧することで心の安定を手に入れ、自分の未熟さ愚かさを直視しない人生を生きようとしている存在が毒親なのです。
自分の心を落ち着かせるためには「私の不幸は私の責任ではなく、すべて誰かの責任」という無責任な心で生み出された負の感情を吐き出すための、精神的なゴミ箱になってくれる弱い存在が必須なのです。
なので毒親は子どもを独立させて手放すことができないのです。
この状況は生贄と同じ意味をもちます。正直、ふざけるなと思いますよね。誰でも。
また支配的な抑圧の状況は暴力よりも、罪の意識を子どもに植えつけて強い劣等感をもたせ自ら去勢させ無責任な形で献身さを求める毒親が現在では多いでしょう。
力ではいずれ敵わなくなると知っているからです。直接的な否定や悪口、自尊心を傷つける言葉・態度などを子どもにあたえて自己評価を下げる毒親もいれば、間接的に嫌な表情を見せたり世間をつかって子どもの評価を落としたりと、毒親はさまざまな方法をつかって子どもの純粋な力を奪います。
「生きるだけではいけない」という洗脳をすれば権利を主張しないで献身を提供する都合の良い子に育ってくれるからです。なので幼いころから力を奪われ続け洗脳された子どもが、毒親から逃げられないという心理になったり離れることを恐れたりするのは当然なことなのです。
そして毒親という心理に限っては、愛は介在する余地をもちません。
毒親自身が自分の毒親性にたいして理解して・受け入れて・改善して・子どもにたいして誠実に対応する未来を提案する行いをすれば、治る可能性はゼロではありませんが、期待はできません。
では毒親から逃げられないとき、どうするのか?
一つは親から誠実な関心・やさしさ・愛をもらえない子どもであった現実を受けいれること。そして断念すること。(苦渋の想いですが)
なぜ断念する必要性があるのか?それは子どもは無条件で親を愛そうとする純粋さをもっているからです。
この純粋さを毒親は不誠実にも逆手にとり、利用して子どもの献身さを引き出そうとするのです。
また毒親は自分の弱さや器の小ささを感じないために子どもの存在を必要とするため、
もし子どもが自分からの依存を解放し独立しようとする気配を感じると、激しく邪魔をしたり、変に優しくする態度をとったりするのです。
一喜一憂する毒親を相手にはしてはいけません。
最後の一つ、それは毒親から解放される日のために、少しずつ少しずつ「今」から準備をすることです。
あなたの胸に手をあててください。どきどきと力強く、心臓が鳴っているはずです。
その心臓は毒親にすべてを搾取されている状況を望んでいるでしょうか?
外に出たら、空気を肌で感じてみてください。その空気のなかにある、なにか自分を優しく思ってくれているような存在は、あなたがあなたのままではいけないという脅迫をする存在に支配されて良いと伝えているでしょうか?
毒親は弱いのです。弱いから毒親なのです。実態はどうしようもないほど、無力でありそして、他に奉仕する気持ちをすべて放棄してしまった、愚かな存在だったのです。
ただ幼いころから支配されたために、自分の力が閉じこもったままなだけなのです。
本当は逃げられないのではなく、逃げられないと自分が信じているだけ。
「今」から少しずつ、少しずつ準備をするのです。
始めは割りばし一本準備できれば良い。
その次は、ハンカチ一枚。
その次は靴を一足。
毒親から解放された日のために、ちょっとずつ準備することで希望が心にあらわれていきます。
物でなくてももちろんかまいません。
日記に一言でもいいのです。
希望を捨てずに日々、少しずつ準備する過程で、毒親に気づかれて嫌な思いをさせられることもあるかもしれません。
しかし希望をもった人間は必ず真実が見え始めています。
カウンセラー本橋良太
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