【No23 親の心のなかにある「存在否定」。】
2019年10月7日(月)
「存在の否定」という言葉があります。
もちろんですが「存在の否定」をされて喜ぶ存在はいません。
簡単にいうと「生きててはいけない」だからです。
この「存在の否定」問題は家庭崩壊を防ぐために、必ず親は解決しなければならないのです。
なぜなら親自身が自分の「存在を否定している事実」に気づけない状態になっている可能性が高いからです。
無意識の心理領域のなかにある自己像に「存在否定」という深刻な傷をもっている親は幸せになることも伴侶を心から愛することも子どもを心から抱きしめることも、非常に困難になります。
自分にたいする存在の否定は、同時に家族にたいしての存在否定につながっていくからです。
家庭を守りたいと真剣に考えても親自身が存在の否定をしているかぎり、家庭は崩壊にむかっていきます。
存在否定は生きててはいけない、です。
しかし存在否定に気づかず生きている大人はたくさんいます。ただ心の奥では自己を否定しているにもかかわらず、なぜ生きれるのでしょうか?
それは「自分の存在に価値はなくても、誰かに役立つ自分であれば生きるくらいは良い」と認識しているからです。他者にたいして迎合する意識をもち生きるのです。
自分の本音や本質、本当の「私」は極力、我慢をしながら「世間」が受けいれてくれるなら生きてて良い。
「私」という存在を否定している状態であれば、「私」の本音に価値はなく、他者に価値を感じてもらえる「私」を演じなければならない。
本音を無視することは嫌だけれども、死ぬわけにはいかないから、他者を迎合することで生きながらえてきた親。その人が存在否定をしている自分に気づけない親なのです。
本音を外にだせない親は伴侶の本音を心から受けいれられません。
子どもの自由な発想や感情を心から大切にすることができません。
根本に「私らしく生きてはいけない」という呪縛がかかっているからです。
=「家族も自分らしく生きててはいけない」という呪縛をどうしてもかけてしまうのです。
しかし真実の答えは「私らしく生きなければならない」なのです。
親が「私らしく生きなければ」家族の「私らしく生きる」を支えられません。
もし家庭がうまくいかない、壊れていくような「感じ」を感じたら、心の奥に巣くっている「存在の否定感」を見つめてください。
「存在の否定感」は見つめられると少しずつ少しずつ、解放にむかっていくからです。
カウンセラー本橋良太
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