答えは「断念」です。
母なる愛情を満足にもらえなかった男性は、自己評価の低さから女性よりも権力志向になり、名誉を求めて功名心を捨てられません。
しかし、健全な家庭に必要なものは、愛です。
権力や名誉を求める心をもっていれば、自然と家庭は不調和になっていきます。 つまり、<権力志向⇒心の絆志向>にシフトしない限り、 家庭で安らぎを感じて生きることは不可能となるのです。
自分という存在を心から受けいれてくれる家庭(素敵な女性と出会い、そして結ばれ結婚。 二人の愛の結晶となる子どもが生まれる)を、恣意的に崩壊させたい男性などいません。
しかし、母なる愛情を得られなかったため、心の潜在的な部分で求める功名心や権力欲から、家族との絆を作ることができずに家庭を不調和な状態にしてしまい、家庭崩壊や離婚するケースが後を絶たないのです。
では、どうすれば良いのか?
それは、「母なるものに出会いたかった」「出会えないと自分の存在になんの意味があり、生きてて良いのか? 生きててはいけないのか? それさえわからない」という永遠と続く漠然とした恐れに終止符をうつということです。
それが、断念なのです。
母なるものに出会えなかったことを諦めるのではなく、「幼少期から大人にかけて、出会いを渇望していた母なるものは、 とうとう自分を育ててくれた人から得られることはできなかった」という断念です。
時間はかかるかもしれません。悔しくてやりきれないこともあるかもしれません。
しかし、ゆっくりと少しずつ「育ててくれた人からは得られなかった」と断念していけば、 それと並行して権力欲や名誉欲は、少しずつ消えていきます。
権力志向が薄くなっていけば、男性にとって感じにくい心の絆や、夫婦の愛情、 子どもに対しての無条件の慈しむ心が、少しずつ芽生えていきます。
目には見えないぽかぽかした心のあたたかさを感じる力が、家庭においての安らぎや調和を促進するのです。
また母なるものは、人から頂くだけのモノではありません。
息を吸う、息を吐く、そのなかに母なるものは存在しています。
自分を生かす心臓の音、心臓の動き、そのなかに母なるものは存在しています。
気がつけば、この世界は母なるもので埋め尽くされているのです。
空気にも、水にも、空にも、大地にも、
育ててくれた人からの「母なる愛」を断念し、 そして誇らしく生きようとする男性の未来は必ず輝いています。
そして断念できたとき、愛情をくれなかったけれども、自分を育ててくれた人のなかにも、母なるものは存在していたことに気がつきます。
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